明治大学校友会宮城県支部へようこそ

 わが宮城県は西に蔵王連峰を仰ぎ、東に日本三景の松島を配し、山と海の自然に恵まれた郷土です。
 さて、62万石の伊達藩と神田界隈を結び付ける遺構があることを御存知でしょうか。JR総武線のお茶の水駅下を流れる神田川は、江戸城の外堀でした。江戸初期に伊達政宗は、幕命でこの掘りを江戸湾まで切り拓く難事業に当たりました。完成すると「仙台堀」と呼ばれ、水上交通にも役立ったことから江戸庶民にも慕われたようです。母校のある駿河台の近くに、遠い昔、伊達藩すなわち宮城県と歴史的な繋がりがありました。
 ここで、わが宮城県と深い結び付きのある明治大学OB三氏をご紹介します。ひとりは港町の石巻に生まれた弁護士の布施辰治氏です。彼は明治法律学校(明治大学の前身)を卒業し、戦前から戦後にかけ社会運動家を擁護する弁護活動に奔走しました。日本人と隔たりなく朝鮮人も救済したことから、韓国では「日本人のシンドラー」と呼ばれ、2004年に日本人として初めて大韓民国建国勲章を受章しました。
 次ぎは、国民栄誉賞に輝いた古賀政男氏です。大学卒業を控えた彼は、失恋に打ちひしがれ傷心旅行で宮城県の南部にある青根温泉に投宿しました。ここで自殺しようと窓の外を眺めると、蔵王の夕陽の美しさに思いとどまり、あの名曲「影を慕いて」が生まれました。毎年10月、宮城県川崎町にある「影を慕いて」の石碑(青根自然の森公園内)の前で、「古賀政男顕彰会」が開かれております。是非一度、訪ねてみては如何でしょうか。
 もう一人は、「東北楽天ゴールデンイーグルス」第3代監督の星野仙一氏です。2010(平成22)年監督就任の翌年、あの東日本大震災が発生しました。星野監督は先頭に立って被災地に足を運び、“気持ちで負けるな”と被災者を励ましてくれたことを忘れることはできません。監督就任3年後の2013(平成25)年にはリーグ戦を制覇、そして初めて楽天イーグルスを日本一に導きました。まさに被災地の方々に元気と勇気を与え、“東北魂”を全国に轟かせてくれた監督でした。
 こうした著名な明大OB諸氏と深く関わりを持つ宮城県です。宮城県在住の校友はもちろん、転勤などで宮城県にお越しの校友の皆様、校友会宮城県支部の行事に参加しませんか。そして“杜の都”で母校の活躍や学生時代の思い出を語り合い、一緒に明大校歌を高らかに歌いましょう。お待ち申し上げております。